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歯科医療の
パラダイムシフトを
ICTの世界から

人類は歴史の中で多くのものを獲得し大きな発展を遂げてきましたが、現在こそは人類が自らの真価を問われている時代ではないでしょうか。
人類が歴史のなかで創生してきた最も重要な認識は、ヒトは感情をもち、知能を有した生物であるとともに、社会を形成して生きる生物であり、生命という価値こそは皆に等しく与えられた最も尊い価値なのだということです。
医療の世界は、人の生命を守るものとして発展してきましたが、いまや私たちは単に「生きる」ということに止まらず、「どう生きて、豊かで幸せな生活を過ごせるのか」という新しい指標QOL(Quality of Life)を目指すようになってきました。
そして歯科は、とても興味深い領域を取り扱う生活の科学なのです。

ヒトと口腔領域

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歯科医療の対象領域は
ヒトの人たる所以に深く関与

歯科が対象にしている口腔組織という領域は、ヒトの発生過程において「鰓弓(さいきゅう)」と呼ばれる鰓(えら)のような器官から複雑に変化して出来てきます。

そして口腔組織は、外部から食物という異物を体の中に取り込む最初のバリアとしての免疫機能をはじめ、舌や歯髄、歯根膜、口腔粘膜等の鋭敏で繊細な感覚機能、唾液腺からの分泌機能、さらにはヒトの生物としての基本的な摂食嚥下機能を有しているだけでなく、私たちが社会生活を送るためのコミュニケーションの諸機能(構音機能や表情機能)も有しているのです。
これら歯科領域の機能は、鰓弓由来の5対の脳神経と1対の舌下神経等によって支配されています。歯科が対象としている口腔組織は、ヒトという生物の人たる所以に深く関わった領域であるといえます。

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生涯に寄り添う医療

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歯科とライフステージ

人は生まれ、成長し、子を生して老い、その生命を閉じます。最近では歯科が、このライフステージの全ての局面に関わる医療分野として再認識されるようになってきました。

人は、生まれると間もなく下顎骨から乳歯が生えはじめ、その後次第に永久歯に生え変わる交換時期と呼ばれる子供時代を経て、すべての歯が永久歯になります。成長著しいこの時期には「う蝕」と呼ばれる疾患が多くみられ、永久歯が生えそろった時期からは歯周疾患が多くみられるようになります。その後、主に歯周病によって歯を喪失し、義歯やインプラント等の治療を受ける機会が増え、やがて老いとともに食生活にまで影響が及んでくるのです。
ライフステージに寄り添う歯科医療は、以前の「虫歯を治療する歯科、歯を削り詰め物をする歯科」という狭い世界から、生活に広く関わる口腔組織の科学としての位置づけを持ち始めてきているのです。

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外来、そして、訪問歯科へ

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歯科医療の世界と
私たちの事業領域

わが国の歯科医療機関は、およそ7万にも及びます。そこには、歯科大学附属病院や地域中核病院などの病院歯科と呼ばれるグループと一般歯科医院とがありますが、従来からこれらは外来診療を中心に営まれてきました。

しかし、少子高齢化の世界トップを走っているわが国では、この外来中心の診療機関を受診できない高齢者の方々や障害者に対して、訪問歯科という新しい社会要請に基づく医療形態が大きくクローズアップされてきました。
ここには、歯科のパラダイムシフトが起こってきているという認識が欠かせません。患者さんには、歯の形態回復や義歯の装着に止まらず、歯科訪問診療による生きるための食生活の確保、口腔機能の改善などの医療支援が求められているのです。
私たちメディア株式会社は、歯科業界では珍しく、病院歯科と一般歯科、さらには訪問歯科をトータルにカバーするICT事業の領域で多くのお客様に支えられ、多くの経験を積み学習を重ねてきました。それゆえ、一般歯科に止まらず、わが国の政策に呼応した医科歯科連携、地域包括ケア、遠隔医療、訪問歯科のそれぞれの領域において大きいビジネス上の強みを持っています。

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歯科医療と、人のために

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grow up together
…会社の理念

私たちは、1980 年代後半から歯科電子カルテシステムの開発に着手し、1990 年には歯科市場に初めて製品リリースしたパイオニアです。電子カルテシステムは、世界的にも必要不可欠な次世代の医療インフラですが、同時にこれからの最重要ビッグデータとして注目されている医療情報の源泉をなしているといっても過言ではありません。

電子カルテシステムは医療機関の業務の中核をなし、日々院内で行われているさまざまな業務と緊密に連携して稼働しているのです。
メディア株式会社は、「B to B to C」という業務フォーメーションを最重要視していますが、その理由は、私たちが患者さんと同じ立場、同じ目線を有していることに着眼したからです。
お客様が私たちの製品をご利用頂くことによって成長され繁栄されることがなければ、私たちの会社の成長も、社員の成長も考えることはできません。この考え方は、私たちの製品が歯科医院というお客様に選ばれ続けるために、患者さんが歯科医院に求めるであろう事柄を私たち自身が身をもって深く考え、それを製品に反映させた開発企画を継続してきたことに現れています。
この考え方は、会社の「grow up together」という理念に凝縮されています。お客様の成長と繁栄とをご支援申し上げていくことが、結果として会社の成長につながり、同時に1人1人の社員の成長にも結実していくという信念です。
私たちは歯科医療に関わる全ての方々の働き方をICTで支え、さらに患者さんと歯科医院との信頼関係の基礎としての医療安全の確保を支援することをテーマとして、歯科医院に働く全ての方のエンゲージメント向上を目指しています。
歯科ICT事業から始まった私たちの事業は、ICT事業の展開から、いまや感染制御という医療の根幹事業にまで拡大してきました。感染制御は患者さんのみならず医療従事者全ての安全を支える必要な取り組みだからです。

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革新を重ね、進化する

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歯科のパラダイムシフトに応じた
先進的な新しい研究事業

現在、情報ネットワークや人工知能(AI)の利用による文明の新しいステージが始まろうとしています。これらの先端技術は現在の歯科医療を革新し、次世代の歯科医療の世界への扉を開くでしょう。私たちはこのような考えから、いち早くAI 技術開発に取り組みました。

一例をあげるなら、総務省や文部科学省、地域の歯科医師会や医師会の協力を得て、歯科医院で使用されているパノラマX線画像を2次利用することにより、その画像を自動的に解析して骨粗鬆症スクリーニングを簡便に行える医療連携ソフトウェアを研究・開発しています。歯科医院で、患者さんに骨粗鬆症による骨折に関する知識を啓蒙するとともに、必要があれば医科医療機関をご紹介して頂くという、医療と介護予防に貢献する新しい事業スキームを提案しています。
この新しい医科歯科連携スキームは、2015 年から香川県において厚生労働省と県とにバックアップ頂きながら実証的な成果を出してきました。その成果は論文として発表され、日本歯科医療管理学会で優秀賞を受賞することができました。
この医療連携は、全国各地の歯科医師会や病院歯科、医師会等で臨床的に取り組まれはじめているほか、地域包括ケアにも搭載される新規のスキームとして位置づけられています。
海外の複数の大学とも共同研究が開始されています。
さらに、2015 年の歯科遠隔画像診断支援システムのカットオーバーに始まり、現在は歯科パノラマレントゲン画像のAI解析や、口腔がん分野での活用など、まだ誰も見たことのない医療・健康イノベーションの誕生に向けて努力を重ねています。
私たちはICT という事業分野を通じて、歯科医療の発展や、人が生きるには絶対に欠かせない「口から食べる」ということの喜び・大切さ、生きる意欲の源としての意義、さらに健康寿命の延伸には口腔領域が大きく寄与しているということを広く社会に伝えていきたいと思います。
当社は今後も先進技術を通して、口腔と全身の健康を支え続けてまいります。

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